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株主・投資家のみなさまへ

岩城裕一

岩城裕一

代表取締役社長兼CEO(最高経営責任者)

平素は格別のお引き立てにあずかり厚くお礼申し上げます。

2011-2012年にかけて、マネージメント・メンバーを 優秀で心から信頼出来る少数精鋭メンバーに厳選し現チームを作りました。新体制になってから、4年超が経過したところです。プレスリリースからもお分かりのように、「新生メディシノバ」になってのこの数年間で、米国食品医薬品局(FDA)の Fast Track Designation(優先承認審査制度指定)、Orphan Disease Designation(希少疾患治療薬指定)、Pediatric Rare Disease Designation(希少小児疾患治療薬指定)、欧州医薬品庁(EMA)のOrphan Medical Product Designation(希少疾患治療薬指定)合計9つの特別指定を受けました。また、MN-166ではALS(筋萎縮性側索硬化症), MN-001ではNASH(非アルコール性脂肪性肝炎)、 advanced NASH(進行型NASH)、 線維化疾患、高中性脂肪・高コレステロール血症の適応症で新たな用法特許が次々と異例のスピードで承認されました。 全て現チームになってからの研究・開発の産物です。少人数チーム故に無駄が無い早い決断が出来るという利点以外に、現チームの強みは 「創薬を患者目線で考え」「エンドポイントと関係のない臨床データも緻密に観察する」という臨床家の目線での研究開発だと考えています。

私は大学卒業後、心臓血管外科医として働く一方、臨床以外の時間を移植免疫に関する研究に費やしていました。その後UCLAのDr. テラサキの下に留学しました。ノーベル賞受賞者Dr.メダワーの弟子だったDr.テラサキは、HLA(ヒト白血球抗原)が移植免疫の鍵を握ることを突き止めた人です。私はUCLAでは臨床・研究に没頭しながら創薬にも関わり、当時画期的だった免疫抑制剤サイクロスポリンのアメリカ初の治験に参加し、1984年にFDAに認可されました。またモノクロナール抗体プロジェクトのチームリーダーとして多くのモノクロナール抗体作成を手掛けました。その一つに免疫抑制機能があることを発見し新しい免疫抑制剤として医師主導型治験を行ないました。東北大学や仙台社会保病院が参加した日米共同第2相治験では良好な免疫抑制効果を確認できました。後に、同じタイプのモノクローナル抗体が商品化されCAMPATHとして承認されたのです。教授として赴任したピッツバーグ大学では自分のラボを立ち上げ、スターツル博士ら著名研究者とともに臓器移植後の拒絶反応のメカニズムや治療法を見つけることを研究ミッションにしていました。また、赴任当日から藤沢薬品(当時)が開発中の免疫抑制剤FK506の治験での免疫モニターセクションのリーダーを担当したり、免疫抑制剤の副作用で罹りやすくなるウイルス感染の診断法や治療薬など、移植医療に関連した多くの研究も行いました。当時、臓器移植医学分野で世界トップのピッツバーグ大学での研究生活はダイナミックで刺激的なもので、まさに寝る間を惜しんで研究したものです。後に南カリフォルニア大学教授としてカリフォルニアに戻り、UCアーバイン、ロマリンダ大学の移植免疫センターディレクターを兼任しながら、臨床・研究を続けました。UCLA時代から、100名に及ぶ医師、研究者を受け入れ、育ててきました。そして2000年に、それまでの臨床・研究経験、研究者として培ってきた人脈を生かし、メディシノバを創業する機会に恵まれたわけです。モノクローナル抗体開発や免疫抑制剤・抗ウイルス剤開発などに深く関わり、それがやがて実際に薬として患者さんに届けられたことを見届けた時の大きな感慨が、私を“創薬”に向かわせたのだと思います。私は“起業家”医師の多くがするように、大学院で経営修士(MBA)を学んだことはありません。でも、競争の厳しい米国の現場で超一流の研究者と肩を並べ臨床・研究に没頭し後輩を育て、そこで得られた人脈こそが私の財産と思っております。

私達は創業以来、「十分な治療がまだ確立していない疾患を患う世界の患者さんにより良い治療を提供すること」を目標に様々な難病の治療薬の開発に取り組んできました。2005年2月に大阪証券取引所(現在は東京証券取引所)上場、2006年12月にはNasdaqに上場し、日本発のバイオ製薬会社では唯一のダブル上場企業として、グローバルな事業展開を目指しております。幸いに日本の多くの投資家の皆様からご支援をいただいてきたおかげで着実に目標に向け事業をここまで進捗させてきました。現チームのプロダクティビティーにはアメリカの同業者だけでなく投資家からも感嘆の声が届けられています。

私達の挑戦はまだまだ続きますが、次のステップに向けて今後も邁進いたしますので、皆様には引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。